「
野球人生で一番気持ち良かった」
女子プロ野球リーグが4月23日に開幕した。
多くのメディアと約2000人の観客が見守る中、兵庫のエース・小西投手は9回を4安打完封。
試合後のインタビューで最高の笑顔を見せてそう応えた。
色んな方から、「女子プロ野球をどう思うか」と聞かれる。
実力的にプロと言えるのか、興行としてなりたつのか、等々・・・。
独立リーグしかり、
中京女子大学野球部しかり。
“始まり”はニュースだから大きな記事になる。
立ち上がることは素晴らしいことだか、“継続”させるのは至難の技だ。
このリーグに思うことは、一つだけ。
30人の選手が、1年間本当に“楽しく野球が出来るのか”だ。
プロと名乗る以上、観客に魅せる事も問われるが、
野球はやっぱり、ボールを投げて、打って、捕って、走ることが、本当に楽しいスポーツだ。
だから、色んなチームと戦いたくなる。
色んな選手と戦いたくなる。
その結果の中で、自らの技術をみがき、進歩を目指す。
そして、輝く。
仲間とともに4000校以上の頂点を目指す高校野球しかり。
働きながらも、夢を持ち続け、地域とともにドームを目指すアマチュア野球しかり。
ファームとの入れ替えもある中で、様々なトップ選手と対戦し、結果を出し続けるプロ野球しかり。
さらに上を目指し、世界を相手にするメジャーリーグしかり。
1チーム15人、リーグ参加チーム数2。
この数字で女子プロ野球リーグはスタートした。
現実として、チーム内の競争を煽るのが難しい数字だ。
また、1年間戦う中で怪我や感染、体調不良等により、人数が揃わない可能性もあるだろう。
40試合、常に戦う相手は同じチーム。
その相手チームにも、選手の入れ替わりは、無い。
その環境の中で、リーグは行われる。
問われる実力や、観客数や、収支ではなく、
やはりどうしても、選手が本当に“楽しく野球を出来るのか”が気になる。
スタートは成功したと思う。
賛否、色んな声があがる中で、このリーグを立ち上げた方々の情熱には頭が下がる思いだ。
だからこそ(継続させるためにも)、収支や動因も大事だとは思うが、
選手を、一に考えて欲しいと思う。
もちろん、選手も「こんなはずじゃなかった」という時が来たとしても、
“こんなに楽しい野球”を工夫して、考えて、プレーして欲しいと思う。
正直、メディアには、期待をかけすぎない方が良い。
そこに向くより、一人でも多くの地元ファンを獲得して欲しい。
女子野球界の夢であった五輪種目化が絶たれている今、
新しい少女の夢の舞台として台頭して欲しいと切に想う。
リーグ戦最終日、
「
野球人生で一番気持ち良かった」と、再び選手からのコメントを聞くことができることを祈って。
また、多くの野球少女が、「
あのリーグに入りたい」と、想えるようになることを願って。
・・・みんなミスターに憧れた。
12チームあっても、いつもテレビは巨人の同じメンバー。
でも、上手いとか凄いとかではなく、ミスターは空振りだってキラキラと輝いていたから憧れた。
観衆の心をつかみ続けるのは、そこだと思う。
頑張れ!女子プロ野球選手。
そして、
出て来い!!ミス女子プロ野球。